会長挨拶

第65回日本小児神経学会学術集会 会長 小林 勝弘

第65回日本小児神経学会学術集会 会長 小林 勝弘
岡山大学学術研究院医歯薬学域小児医科学分野
発達神経病態学領域(小児神経科) 教授

日々最前線で医療に携わっていただいている皆様に、心からの敬意と感謝の意を表します。この度、第65回日本小児神経学会学術集会を、2023年5月25日(木)から5月27日 (土)までの3日間、岡山コンベンションセンター(岡山県岡山市北区駅元町14番1号)にて開催させて頂くことになりました。

本学会は新生児~小児期のさまざまな神経疾患の病態解明と治療法開発を通して、子どもの健やかな発達を育むことを目的としています。創立は1961年で、このとき以来ほぼ毎年全国学会を開催し、子どもの神経疾患に関わる科学的情報の発表・議論や診療上の意見交換を行い、日本のみならず世界の小児神経学の発展に貢献してきました。そして2023年には岡山大学が主催するように指名されました。

幼い子どもの神経疾患の病状や原因は成人期とは大きく異なり、子どもが体の小さなおとなではないことを如実に表しております。小児神経疾患に対しては脳神経内科学とは全く異なった対策が必要です。この小児神経学の一層の発展のためには、最先端の神経科学と先人から脈々と蓄積してきた深い臨床経験に基づく洞察を有機的に融合し共に高めて行く必要があると考えました。そこで今回の学会は「先端研究と臨床的洞察の融合に向けて」をテーマとしています。分子遺伝学、先天代謝学、神経生理学、神経画像など広範囲の知見を結集して、このような子ども達の病状の解決を目指すことを企図しています。

2020年初頭に新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が出現して依頼、日常の様々なものの在り方が変わりつつある現在においては、学術集会の在り方もオンラインやオンデマンドなど、多様性を増しております。環境が許す限りは、感染対策を十分に講じた上での現地開催を主体としたハイブリッド開催を目指して準備を進めてまいる所存です。教室員一同、皆様と小児神経学の未来を共に考え高めていくための有意義な学会となりますよう、鋭意準備を進めております。是非多くの皆様にご参加頂けますことを、心よりお願い申しあげます。2022年11月には岡山城がリニューアルオープンいたします。この機会に是非岡山へおいで下さい。